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ルール説明&お気楽語掲示板お気楽・裏話

お気楽183号 裏オキラクページ

今週もようこそおいでくださいました\(~o~)/


みなさま、こんにちは。弟のひでです。

今週は、こんな話題でお送りいたします。


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■敬語の乱れについて

文藝春秋社が毎年出版している、「日本の論点」の2006年版に、敬語についての話題がありました。「敬語の乱れをどう考えるか」ということで、秋月高太郎氏と、萩野定樹氏が、評論を寄稿しています。

「ありえない日本語」(ちくま新書)などの著作で知られる秋月氏は、敬語もコミュニケーション手段の一つなのだから、変わっていくのもしょうがないのではないかと主張し、対する萩野氏は、敬語は上下関係の認識を表すものなのだから、乱れを許すなんてとんでもないと主張しています。

私が興味をひかれたのは、萩野氏の主張です。萩野氏は、今日の敬語の乱れを招いたのは、国語学者や国語教育のせいであると述べています。例えば、子供たちが現在使っている教科書の中には、こんな文章があります。


まつのせんせいへ
やすみじかんに、おにごっこをしたね。せんせいとおにになっててをつないだら、とてもはやくはしれたよ。またいっしょにやろうね。(光村図書・小学1年)

「でも、もうすぐ、あたたかになりますよ。」
先生は、黒ばんに「春」と書きながら言いました。(東京書籍・小学2年)


どうやら、現在の国語教育では、教師というものは生徒と対等に接していいものであると教えたいようだ、というのが萩野氏の主張です。なるほど、まさにそのとおりだと思います。

特に、光村図書の教科書では、この後に「さあ、これを参考にして先生に手紙を書いてみよう」なんて授業が展開されるはずですから、先生へ、タメ口を使った手紙を書いてしまいますよね。最初に刷り込まれたものを、後になって払拭するのは、とても難しいことでしょう。これでは、敬語を使うことに対して身構えてしまいますよね。


ああ、教育って恐ろしい。


そして、萩野氏は、最近出てきた「美化語」というものにも疑問を呈しています。

敬語は、「尊敬語」「謙譲語」「丁寧語」の3種類からなるというのを、大部分の大人は認識していると思いますが、最近はこの3種に「美化語」を加えて、国語の時間に指導しています。

美化語としての例は、お米、ご飯、お茶、お菓子などの「お」や「ご」がついた言葉。今の親の世代では、丁寧語として指導されていたものです。

そして、美化語の定義は、


自分の言葉の品位のために使われるもの。自分の言葉の飾り。


となっていますが、萩野氏は、「お米」という言葉で敬意を払うべきは「米」に対してであって、自分自身が美しくなるために使うのではないと主張します。

確かに、「お米」という言葉には、「米は大事な食べ物だから粗末にしてはいけないよ」とか、ひいては「米を作ってくださったお百姓さんに感謝しなければいけない」という、隠れた教えがあったはずでありますが、美化語の定義に従えば、
これらは全て、発言者の自分自身を美しく見せるための言葉になってしまうのです。


ああ、日本人も変わりましたね。


敬語の乱れは最近良く話題になります。例えば、


「先生がお見えになりました。」は正しいか?
「ご乗車できません。」は正しいか?


なんてことが話題になりますが、間違えた若者を見て、「だから最近の若いのは・・・」なんて眉をしかめるだけの、若者糾弾のツールとして使われていることが多いですね。

ちなみに、先ほどの例は、両方とも正しくありません。

「先生が・・・」は、「見える」が「来る」の尊敬表現なので、「お〜なる」という尊敬表現を重ねて使うのは過剰敬語となります。正しくは「見えました」。

「ご乗車・・・」は、逆にお客に対する敬意が足りません。正しくは「ご乗車なれません」。

でも、敬語の乱れを本当に日本の衰退として憂うなら、まずは子供たちを教育することですよね。教師にタメ口をきいても許される現在の風潮こそが問題なんですよね。


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■今週の間違い大杉

ひでがお送りする、前回お気楽182号の素の間違いを自ら告白し、白日の元にさらけ出してしまうコーナー。それが、「今週の間違い大杉」

では、今週もお楽しみくださいませ。


◆ベーシストよーこ、もういっちょかんばりますっ(^^ゞ

「かんばりますっ」→「がんばりますっ」

がんばらないらしい。


◆涼しいを通り越しして、ちょっと寒いです。

「通り越しして」→「通り越して」


◆よっぱらちゃって、ろれつが回らなくなっちゃったんだねぇ。

「よっぱらちゃって」→「よっぱらっちゃって」

おまえもな。


◆彼女が言いたかったのは、もちろん「高橋英樹」なんででござりますが、

「なんでで」→「なんで」


◆今日は「を」でざります。

「ざります」→「ざります」


◆スタートしっちゃえば、あとは勝手にパソコンがやってくれるので、

「しっちゃえば」→「しちゃえば」


◆これがスキャンディスクさんに与えられた指名のひとつなんです。

「指名」→「使命」

スキャンディスクさんは、売れっ子なんだねえ。


◆こんな自体になると、山田ファイルの行く末が心配になりますが、

「自体」→「事態」


◆続けて宝島社の別冊宝島「いっきにわかるネット株の始め方・設け方」の  一部を執筆しました。

「設け方」→「儲け方」

こんな間違いをすると、「儲け」に縁がなくなりそうで怖い。


◆その児玉清さんのセルフをまとめたのが、↓のブログです。

「セルフ」→「セリフ」


◆こちらをクリックしてくだいね。

「くだいね」→「くださいね」

またやっちまった。


◆今度の日曜日、シュッツトガルトバレエ団の「ロミオとジュリエット」を観てきます。

「シュッツトガルトバレエ団」→「シュツットガルトバレエ団」

なんと、Google検索をすると、こういう間違いをしているのは、高橋浩子さんだけだという結果になります。


では今週も。

どうも申し訳ございませんでした。


さて、みなさま。お気楽183号を読んで、お気楽な気持ちになれましたか?

もしなれたのならば、私たちにとって、それが何よりの幸せでございます。

今週もきっと素の間違いはなくならないと思いますが、それもこのメルマガの味でいっ!!ということで、どうかご勘弁を。

どうか、一人でも多くのみなさまが、NGワード見つけていただけますよう祈りを込めて・・・。。

それでは、また来週!!


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てなことで、最後までお付き合いくださってありがとうございました。
今週もあなたにとって、素敵な1週間でありますように。

 


 
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